ミニドラマ公正証書遺言のすすめ
遺言は、自分の死後に、どの財産を誰に残すのかを決めたり、先祖のお墓を誰に守ってもらうかを定めるなど、自分の死後のことを明確に決めておくための一種の法律行為です。
一定の方式に従ってされた遺言は、そこに示された遺言者の意思どおりの効果が認められますので、相続を巡る紛争の防止と権利の迅速・的確な移転に大きな力を発揮します。
遺言は、ご自分で作成すること(自筆証書遺言、秘密証書遺言)も可能ですが、法律は厳格な方式を定めていますので、その方式に従っていないために無効であったり、その内容が不利だと考えた相続人によって破棄、隠匿されるなどの危険があります。また、家庭裁判所の検認手続きが必要です。
これに対し、公正証書による遺言は、公平かつ中立な公証人が法定の方式に従って作成しますので、不明確な内容の遺言や方式不備の遺言となる可能性が低く、また、原本が公証役場に保管されますので、紛失、改ざん、隠匿のおそれはありません。家庭裁判所の検認手続きも不要ですし、聴覚や言語機能に障害のある方や文字が書けない方も公正証書による遺言をすることが可能です。
遺言公正証書を作成する際には
- 遺言をする方の印鑑登録証明書
- 相続人との続柄がわかる戸籍謄本
- 土地・建物の登記簿謄本、固定資産評価証明書
- 預貯金等に関するメモ
などが必要になりますので、相談、打合せにお越しになるときに、事前に電話でご確認ください。
また、証人2名の立会が必要ですので、証人になっていただく方の住所、氏名、生年月日、職業を書いたメモをご用意ください。なお、未成年者や推定相続人、受遺者、その直系血族、配偶者は証人となれませんのでご注意ください。
証人の手配が困難な場合には、当役場で手配することも可能ですので、ご相談ください。
相談、打合せに来ていただく方は、遺言をされる方ご本人でなくても大丈夫ですが、あらかじめ電話で日時の予約をお願いします。
遺言の内容について、公証人が十分な打合せをさせていただいた上で公正証書作成の準備をさせていただきます。
公正証書作成の当日は、遺言をされる方は実印をお持ちください。また、証人の方は認印をお持ちください。
公正証書の内容を確認し、署名・押印をしていただいて公正証書を作成します。
遺言をされる方が病気などのために公証役場に来ていただくことができない場合には、ご自宅や病院、介護施設等に出張して公正証書を作成することが可能ですので、ご相談ください。
遺言公正証書作成の手数料は、相続される財産の価額、相続させる(遺贈する)人の人数、公正証書の枚数等によって異なりますので、相談、打合せの際にお尋ねください。
遺言公正証書の詳細については、日本公証人連合会のホームページ「公証事務-Q&A」【遺言】をご覧下さい。